『ラブリー・ランナーズ・ハイ』(林快彦)の分析と喝采

改めて思うは、人間的な生物への期待。

 

2023年9月11日週刊少年ジャンプ2023年41号で、林快彦先生が本誌連載が始まった。同時期に始まった中では、現実と異世界が重なる『鵺の陰陽師』が王道をポップにした路線であり、これは『呪術廻戦』と似たジャンルになるが、ポップさで勝負を避けている。さらにこの分野には『キルアオ』(なんと藤巻先生)『累々戦記』、『カグラバチ』等、個性的な強豪が同時期に現れ切磋している。

本誌の横ではスポーツ(バスケ、格闘、落語もか)も激しく火花が散っており、今はジャンプはジャンプ+との住み分けも含めて新しい漫画の形を読者と共に探している印象である。

そんなネット潮流のなか、本誌で林先生は完全ファンタジーを取った。無論、本誌ファンタジーは『ONEPIECE』や『僕のヒーローアカデミア』『ブラッククローバー』など、レジェンドやアニメ化のある強い路線だ。またジャンプ+では迅速なメディアミックスで幅を広げているジャンルである。

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新たな王道を作ろうとしているのか。

 

まず、林先生の『へのへのもへじと棒人間とパンツ』で見せた一話完結型の細部の徹底した作りこみを分析させていただいた。

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『魔々勇々』の本誌連載も一巻を超えた今、まずは、ラブリー・ランナーズ・ハイを見直そうと思う。JUMP新世界漫画賞準入選&超新星賞の作品だ。

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カットイン 呆けた男子と躍動感ある女子。振り返りと前向き、視線は交差せず、二人の間には距離があることが分かる。詰まるのか、果たして。

1ページ目 11歳はまっすぐ走れない。競走でよたつく同級生を置いていく玉木主人公が見るは性別不明の後ろ姿そして笑顔。

2ページ目 グラサンコーチと高い記録とヒロイン。このあたりの紹介はシン・シリーズがごとくテロップで説明する。魔々~も第一話一ページ目は、歪んだフェイス、自己紹介、扉絵を挟んで他己紹介に自伝で入っている。へのへの~も同様の入りである。

家にある1巻。『鬼滅の刃』は異常な妹を背負う主人公、『怪獣8号』は戦闘シーン、『チェンソーマン』もデビル狩り。林先生の導入は胃にやさしい。

こぶしをにぎる越谷ヒロイン、自分の実力に無関心な表情、故に生まれる特別な感情はまず「嫉妬」。

3ページ目 越谷にタイムで負けたと騒ぐ友人の号砲。越谷あくまで無頓着。玉木はチビにコンプレックスがあることをしれっと挿入。

4ページ目 初めて二人が並ぶ。背 越谷>玉木。この悔しさが「走る理由」。「たっ たか たっ たっ」は動きが文字サイズの遠近法が使われており玉木が前進してくることを強調。「タッ」のラスト1コマは駆け出し。脳内で動画での再生を助長。

5ページ目 越谷と並走。体幹 越谷>玉木。コンプレックスを棄却するヒロイン性。(魔々~も言いたくないコンプレックスからスタート。)

6ページ目 走る理由を教えてくれない玉木に台詞は吹き出し内外で。シーン終了はコマの長さで対応。

7ページ目 越谷の走る理由の開陳。観てる視座の違いをぶつける。同じ髪の塗り方だが、玉木の方は影が多い。

8ページ目 玉木が聞きたいのは「全国に行く」でなぜそれだけ頑張れるのかってこと=伏線を設置。人差し指を突き立てる越谷は「ビシッと」。ビシッではなく、「と」を入れるのが林快彦先生の柔らかな作風である。

9ページ目 影が拡張して暗闇の夜。将来を悶々と見る先の脳内越谷は近くにいるときは後頭部しか見えない。遠くなる恐怖を明確に掲示

10ページ目 逆転。越谷のけがを間髪入れずに。短編だからかもだが、プロットは突然に。前十字靭帯損傷。

他の靭帯の多くは「切れたところを縫って、ギプスをしばらく巻く」という治療法をとるのですが、この靭帯はこのような方法で治るのは限られた場合だけです。(膝前十字靭帯損傷|黒部市民病院

玉木は読者と同じ顔をする。

11ページ目 リハビリ後復帰の未来ニュース。

12ページ目 張り合いのなくなった玉木の堕落は「ゲームボーイアドバンスSP」で。”君”が走る理由だったのだから。

 

13ページ目 中学2年の再会。幼馴染をからかう調子のよい外野は、ちょっとベタ過ぎ。

14ページ目 リハビリ後の再会。ここはすごい。「みはるは足いけんの?」というシーンは足を描写。「全国」は首より上、発話者は後頭部。林先生は強いセリフのときにあえて表情を書かず、任せることがある。(へのへの~はほぼそれ。)

15ページ目 カメラワークは、①応援の拳、②驚きと喜びの口元、③どぎまぎと奮った応援、④あきらめの笑顔(=俗にいう「大人の対応」)、⑤木。

リハビリはうまくいかず、玉木の期待も越谷の記録とともに消滅。不通に。

この諦めによる悔しさの横流しが、物語にストレスをためていく。

16ページ目 高校進学。友人が「玉木」を陸上に勧誘。やさぐれ具合は髪の伸びや鞄の持ち方。陸上部が足を踏む程度に怒っている。

17ページ目 ①夕食、②母との食卓(シングル?越谷家は両親満足風な描写有)、③箸もつ手のデッサン、④洗面台、⑤口に運ぶ、⑥止まる、⑦驚く。

18ページ目 越谷再度のけが。「ビシッと」の過去を別アングル・黒地に白抜きで再生。

19ページ目 越谷挫折、不用意に投げかける期待。松葉杖、ギブスの描写が痛い。

20ページ目 玉木も「やめたでしょ?」。退室と自転車(=無機物)の移動。

21ページ目 1コマ目・4コマ目は「歩行者・自転車専用」の標識で「歩行者」を意図的に消す。赤信号→青信号で見えるはスタート姿。お見舞いの渡しそびれを思い出す記憶の流れは儚い。

病院に戻ると足を伸ばせない越谷の電話姿。

22ページ目 受話側の「うん」「ごめんなさい」「むりだって」のみの台詞。後頭部→横顔→涙の落ちる足元(ギブス)→正面

23ページ目 遠くに小さい涙の謝罪シーン。スリッパで駆けだす玉木。駆けだす足元のみの抜きのコマは1ページ目1コマ目(越谷)のみ。ここでリレーとなる。ここから、ダッシュの描写が加速度的に増加することで、ソナタ形式でいう再現部第二主題、フィナーレへ。お土産を看護師に渡して退出。

24ページ目 自転車を漕がず、走る。自転車と転倒、自転車放置、鞄も放置、あの切磋琢磨したときの肉体のみ。

25ページ目 動揺もあり、全盛期ほど走れるわけもなく。ここで信号の「歩行者」を見せる。赤信号の止まっている人、これが玉木の現在地、これが終わってしまった越谷の現在地。

倒れこむ姿は白地に白抜き。あるのは未定の将来のみ。

26ページ目 グラサン陸上コーチに再見。グラサンを外す。浮浪の教え子が宣誓。

27ページ目 台詞無しページ。ここでも読者に想像させる。過去のビデオテープ、話す二人、玉木の血が出ていた頬には絆創膏(コーチの優しさ)

28ページ目 玉木の決意を横に、吹っ切れない越谷の病室。雨の中走る玉木に「勉強追いつかないとなぁ」の吹き出しをかぶせる。哀の台詞を転換するイメージ。心象風景雨まではやりすぎだが、平成生まれ月9世代としてはOK。

29ページ目 前のページから受ける。ここでも、バシャバシャの擬音は遠近法。画面奥に消えていくのを陸上友人の驚き表情で受けるテンポの良さ。

30ページ目 陸上部入部、なれ合いではなく明確な意志。オノマトペはもう言わずもがな。

31ページ目 グラサンのスパルタ「俺が見てやれるのは来年夏まで(タイムリミットの設定)」と速さに驚く友人の疑義。

32ページ目 主要登場人物全員熱気登場からのタイムリミット高二夏+越谷振り返り

もちろん、振り返りは位置が変わっている。

33ページ目 なぜに真夏に制服でバスの行列待ち。行列に押しやられる越谷に、決勝の時刻のみを告げる。発車、外の音消える、去り行く。

34ページ目 バスの行き先は塾。ここに林先生は「勉強に集中できず、落書きする」越谷を入れる。決勝まで3時間→1時間→決死。

35ページ目 塾をずる休み。間に合うか越谷。一方、玉木と友人。

36ページ目 友人は敗退。悔しさの激高を静かに受け止める、玉木の心理的成長とナルシズム。

37ページ目 ジョグで到着する越谷。

38ページ目 ジョグが越谷に体力低下を突き付ける。今度は越谷とグラサンが再見、グラサンより走破目標タイムが提示される。残りはこのタイムより、前か、後か。

39ページ目 試合前のルーティンはなんと「バシッと気合注入 だったか」。越谷を連れてきている。(擬音は「バシン」で、それもまたよい)それに気付く友人。

on your mark

40ページ目 SET ここで走馬灯は心の師匠である越谷。

41ページ目 玉木以外全員。

42ページ目 それぞれの表情は40ページ分しかないのに、遥かに長い時空を想起させている。

43ページ目 並走。最初のころは書かれなかった体幹等、先導する小さき師匠、玉木、そのほかランナー。順位は明確。

44ページ目 「ペース配分、走法、その他全てそっくりそのままお前だ。越谷みはるの走りだ 『みはるは全国に行ける それにまだ 勝っていないんだとさ』」

告白はグラサンに託して。

なぜか割れる陸上部やり投げの眼鏡等から迫力を表現。

45ページ目 残り50m、頭が真っ白になる玉木に届くは越谷の声援。顔を上げて再加速。

46ページ目 前にいる師匠の振り返り。そう、9ページ目の逆である。

47ページ目 決勝線を通過。言葉は不要とのこと。

48ページ目 あのポーズである。擬音も不要。

49ページ目 帰りのバスはすぐには言葉が出ない。ニセコイにもあったな、バスは青春しか運ばないのか。

50ページ目 降車後に越谷の陸上引退の正式発表。ここで気付いたが、越谷のスカートの下には膝にサポーター。病状は変わっていないらしい。

51ページ目 他言無用の空間。

52ページ目 越谷「次走る時はすごくすごく大切な時に走ります!」

53ページ目 別離、そして越谷が走っていた真の理由の開示。

54ページ目 先を行った玉木。後頭部が見える構図は逆転しているが。

55ページ目 52ページ目の約束が、速攻で解決。振り返りに対して首に手。

56ページ目 タイトル抜きの上に、信号機。その中の標識は重なる二人。

 

 

 

とんでもない大作である。大事なことは、書かないで私たちに任せる。

これは紛れもないスポーツ漫画だ。へのへの~は日常に入ってきた異常とラブコメ。これらを積んだ林先生は本誌連載でファンタジーを選択した。

どんなハイを描くのだろうか。

 

 

『へのへのもへじと棒人間とパンツ』(林快彦)の分析と喝采

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2022/10/12、マンガ誌アプリ「少年ジャンプ+」林快彦(はやし・よしひこ)作「へのへのもへじと棒人間とパンツ」が掲載されました。

クライマックスにはサン=サーンス交響曲第三番のフィナーレでパイプオルガンC-durを爆発させるような透明度の高い快感が待っています。

 

設定:棒人間としてしか認識されない受け身の相貌失認状態で生まれた優柔不断な男が、人間として認識されるようになるまでの話。へのへのもへじは、ヒロインがその顔面に描く。パンツは、好きな人(性的衝動を覚える人)のパンツを見ることが、人間として認識されるようになるための引き金という小道具として出てくる。

通底するテーマ:分解能。閾値。人が人をどう認識しているのか。いつから「好き」なのか。


登場人物名 ヒロイン:分目→分け目とすると見えるようになる境界

 

以下、ページ名で特異に感じた部分を記します。本漫画は細部を読むほど面白いため、スマホですらすら読むよりも、単行本化されたときに読み込む方が面白いと思います。

 

1ページ目扉絵 白紙のキャンパス→ラストへの対比
2ページ目 ワイワイガヤガヤのオノマトペ。コマ外のコメントの気持ち悪さ(デデデデ単行本いそべやんのページ)
3ページ目 教室後ろの習字に伏線

分目→運命
山下→豊満

佐藤→孝行
4ページ目 3ページ目のレイヤー抜きで目の錯覚
5ページ目 異質が教室内に存在する設定に反する世界観の慣れと学校に行きたくない、なぜならいじめられるからという青少年に平凡な悩み。そんなことよりも、ヒロイン股抜きのアングルでかもすパンツへの布石。パンツは常に読者には見せられない
6ページ目 コマ上から飛び出す分目さん。遠近で、躍動的に登場シーンを印象づける。山下の表情にプロットを塗り込む
7ページ目 山下への赤ら顔→僕は漫画が好き。『おやすみプンプン』的な内面的な描写で、非日常への憧憬。そこで二人だけの秘密を得るまでが浅野いにおライン。ここで漫画として出てきている『とらぶりゅ』のララ(?)のパンツは見えている。古手川(?)は隠す。
ちなみに周りの漫画はバクマンスケットダンスアイシールド21ハンターハンターのため、世界設定は2008〜2009年ごろと推測される。
8ページ目 秘密共有
9ページ目 水玉がやたら強調されはじめる。絵の資料という嘘も提示され、その嘘が純粋をキモく破壊していく。風に吹かれる空き缶での動線づくりなど従来の表現技法を超えていく遊びがある。風向きに反してセーターが膨らんでるのもよい。
10ページ目 水玉コラで隠すのではなく、見えた後の恥の時間を丸で抜く。丸は佐藤の顔面であり、相似形が提示される。
11ページ目 秘密を共有した分目との距離感がバグり始める。
12ページ目 棒人間だから忌避されない優しい世界において、激情が強調されていく。昂らせて、次のページで落とす。
13ページ目 棒人間でなくなるためのアナザーストーリーが提案される。ここから、①棒人間でなくなる、と、②恋模様の二つが進行する。二つは一つに収束する。
14ページ目 母親の指輪など細かい造形。
15ページ目 激しいテンションの奇人が出てくると、もはや浅野いにお
16ページ目 同じ2コマの線を途中とって、覗き見の表現。秘密共有の深化は同級生が破壊しようとする。山下の気遣いも記され、激しい。
分目が「消出点」と消失点という美術用語を誤用。ここではおそらく、消えている顔面が出てくる物語であることから、作者敢えての造語的誤用と解釈したい。
17ページ目 分目のアドバイスから絵が上手くなる佐藤。同じ空の下の満月で、相似形。映画技術的にはクロスカッティングか。
「ワッ…」浅野いにお的。ちいかわではない。
ちなみに佐藤だけのコマの単純なトーンは佐藤の心象を出しており読者は読みやすい。ここからどんどんトーン貼りでテンポを上げていく。
18ページ目 視点を振っているので絵を教えてセリフがしっかり目に入る。
19ページ目 へのへのもへじ登場。これは最後の分目の決め台詞に繋がる。
20ページ目 二人の秘密が深化していく折に、フチを黒で取っている。あくまで経過ということだが、この2ページは初めて佐藤の目で見ている風景であることが重要。おそらく佐藤の焦点がどこにあっているか、ということで、分目のセリフより伸ばされた手を見てるなどある。セリフの前に物体を置くなどの技巧はすごい。
21ページ目 同じくだが、佐藤の視点がポイントなので二人の距離が物理的に縮まっている方にはいかない。呆れ顔の雪だるまという似た物質を提示して、視点を神の視点に戻した。日常パートに戻すタイミングでフチの黒も白になる。
22ページ目 山下を相手にきょどっていたちりとりシーンで、分目には感謝すらしないのがいい。モチーフを変奏するあたりドイツ古典派。
23ページ目 告白する!の転換点でセリフの日本語を破壊することによる動乱の描写。
24ページ目 んふっ
25ページ目 棒人間だし ここで今までなかった差別用語として棒人間呼称が出てくる。山下に悪気がないことのダメージの描写へ…と思いきや
26ページ目 目の「の」、鼻の「も」がにじんでいる
27ページ目 涙の流れ方から、おそらく二人は同じような顔になっている。
28ページ目 セリフコマ破壊で感情爆発を表現するあたりすごいな。
29ページ目 「私が絵を描けない」は佐藤の信頼できない語り手による読者も誤認させられていたちゃぶ台返し。1分泣く→殴る→真摯な対応→こ突く、あたり、分目の一貫したキャラ作りがいい。
30ページ目 保留の仕方が浅野いにお
31ページ目 分目の距離感が好きなまま遠のくのが最後への助走。認知の話を出しもう一つの話を引き戻しておく。
32ページ目 キュ にトーン貼るのすご。空の下に3画分の音、「あ」だろう。
山下との日常づくりで公認感をかもすのもキモい。
33ページ目 山下さんが「豊満」になっている。分目が「運命」になる日が近づいてきた。卒業という時間の使い方が出てきた。読者も電子書籍だが残り数ページのあの感覚になる。
34ページ目 恋愛色を減らし認知の話を出しながら、時の経過を顔面の一文字で進めるのがうまい。
35ページ目 猫生きてた。美術うまなってて壁に飾ってある。分目母の少年漫画感はやり過ぎ説もある。ブラジャー姿よりも、分目部屋にある分目のスケッチ、おそらく佐藤作。佐藤には見えてないが分目にはその羞恥もある。大好きにされている。
36ページ目 認知とトラブリュが重なる感動なので分目は目に入らない。
認知をパズルに例えて後2ピースだったのがブラジャーで埋まった。ここがタイトルに戻る最後の動線
37ページ目 ブラジャーを見た男がドヤ顔で死ねと書かれていて周りに見られている。ここで二人の特別性が出され、大団円の高揚を用意する。
38ページ目 山下を描く狡猾さ。
そして、扉絵のキャンパスへ。
39ページ目 キモい台詞を言わすためにそれ以外をキモくなくしている。キモい。
40ページ目 認知と恋愛のダブルストーリーをつなぐ掛け合い。39がキモいのでテンポアップが終結部感
41ページ目 トーンを濃くする技法に加えコマをデカく複雑にしていく。

作画技法の合わせ技なんだろうなァ!?
42ページ目 最後のドミナント
43.44ページ目 トニック。メジャーセブンスでいいですか。キャンパスに佐藤の顔の投影。読者には明かされないのは佐藤の顔と分目のパンツである。日が沈みかかってます光の入り具合ですが卒業式の開始時間遅くないですか?というのはなし。(もしくは早朝なのか)
45ページ目 視点を影を作る側に。分目の虹彩で転換すんのすこ。
46ページ目 堂々としろよ!は山下への告白を思い立った時に戻った感じ。分目の時は止まっていた。下の名前呼び(キモ)、実は手紙用意してた(キモ)、告白は小声で(キモ)なので。
47ページ目 「もじもじしてんじゃねーよ」
文字だった佐藤が文字じゃなくなったことへのダブルミーニング。これが凄過ぎる。
そして手紙(文字)を破り、肉体に飛び込むが、文字がキャンパスに投影され、
48ページ目 扉絵に回帰。

 

しつこく読んでようやく、鮮やかにつくられていることが分かりました。

他の作品も同じように読んでみます。次回作、そして単行本化を楽しみにしています。